眼のアセスメント

プライマリ・ケア領域における眼底検査の意義

名古屋大学医学部付属病院 総合診療科医長 講師の鈴木富雄先生にお伺いしました。
プライマリ・ケアの現場で眼底を診ることができれば、高血圧、糖尿病といったcommonな疾病に対して、今までと異なった観点からの重要な評価を加えることができ、診療の質を飛躍的に上げることができます。

高血圧の患者さんは血圧だけ診ていても、実際どのくらい動脈硬化が進んでいるのかは、わかりません。眼底は体の中で医師が血管の状態を直接見ることのできる唯一の部位です。血管の交差現象や出血像などを評価することができれば、その患者さんの持つ高血圧の歴史を推定することができ、今後起こりうる事態に対して、予防的介入がしやすくなります。

糖尿病の患者さんに対しても、眼科受診時のチェックのみに頼らず、内科の主治医が実際に眼底病変を診ることができれば、血糖コントロールに対してより説得力のある指導が行いやすくなります。

患者さん側からしてみれば、眼を診てもらうために眼科に行かなければならない負担が減るとともに、普段から自分の体のことをよく知っており、気軽に話ができるかかりつけのプライマリ・ケア医に診てもらえるという安心感を持つことができ、より信頼関係が高まるというものです。

もちろん、状況に応じて、信頼のできる眼科医に適切にコンサルトをする必要がありますが、最初から全くのお任せではなく、まずは自分の大切な患者さんを自分で評価できる、その姿勢と能力こそが、プライマリ・ケア医として最も重要な条件の一つと考えます。

是非、プライマリ・ケアの現場でも眼底を診ることのできる能力を身につけていただきたいと思います。

鈴木 富雄 先生

名古屋大学医学部付属病院
総合診療科医長 講師
鈴木 富雄 先生

1991年
名古屋大学医学部卒業
1991年~
2000年
舞鶴市民病院(京都)勤務
 
2000年
名古屋大学医学部付属病院
総合診療科 勤務

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眼の構造

眼底検査の目的

角膜、水晶体、硝子体は透明なので、動脈、静脈、視神経と網膜は直接観察できます。

検眼鏡で、眼底を直接観察することにより、眼疾患のみでなく身体のほかの部位の疾患の兆候を発見する ことができます。特に重要なものとして、糖尿病や高血圧による眼底血管の変化、乳頭浮腫(うっ血乳頭)や視神経炎による視神経乳頭の浮腫などがあります。

初期診断における眼底検査で急性緑内障や網膜剥離のような緊急性の高い眼疾患が確認された場合、患者さんを直ちに眼科専門医に受診させることで回復不能の事態を避けられるかもしれません。また、白内障や飛蚊症による視力障害等、緊急性は高くないが自覚症状があるというような場合にも、眼科専門医の診断の重要な参考情報になります。

正常眼底

眼底所見代表例

耳鏡・鼻鏡所見や耳鏡・鼻鏡の機能・特長、使い方について、動画を交えてより詳しく説明した教育資料をご提供しています。ご希望の方は、資料請求ページよりお申し込み下さい。

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ユーザーレポート

眼底観察の重要性への認識が高まる現在。日常の臨床で検眼鏡をご使用いただいている先生方の声をご紹介します。(ウェルチ・アレン 検眼鏡 パンオプティック)

開業医の先生方に、製品尾ご使用状況をお伺いしました。

眼底観察によって、その血管の形状や眼内の状態を視診することで、眼疾患のみでなく糖尿病や高血圧症、頭蓋内圧亢進など、重要な疾患の兆候を発見することが可能です。
平成20年4月の特定検診の実施開始で医師の判断に基づき選択的に実施する項目の一つに眼底検査が指定され、初期診断における眼底観察の重要性はますます認知されてきています。
この度、従来の検眼鏡の5倍の視野角を持つウェルチ・アレン 検眼鏡 パンオプティックをご購入いただいた先生の中で、開業医の先生方を中心に、製品のご使用状況をお伺いしてみました。

購入のきっかけ

パンオプティックをご購入された先生は、従来から日常的に検眼鏡をご使用されていた先生だけでなく、今回初めて検眼鏡を購入された先生も多くいらっしゃいました。ご購入のきっかけはどちらの先生方も共通して以下の理由を挙げられました。

操作性 従来品に比べて使いやすい。操作が簡単
自分の片目で患者さんの両目が観察できる
機能性 観察範囲が広い
その他 同僚の先生からのご紹介。    米国での使用経験。
学会・ワークショップで知った。 新規開業に際し、購入。

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使用頻度と対象症例

使用頻度は一日数回、週に2~3回という回答がほとんどでした。対象とされている症例は以下のご回答をいただきました。

  • 高血圧や糖尿病の疑いがある患者さんへ使用
  • 健診で動脈硬化を診るために使用
  • 頭痛で来院された患者さんへ使用
  • 眼の周辺部に外傷を負った小児患者さんへ使用

経験した良い点

  • 今までは上手く出来ないのでほとんど行っていなかった眼底観察を行えるようになった
  • 高齢者に多い小瞳孔でも見易くなった
  • スムーズに診られるようになり、眩しい時間が短くなったことで患者さんの負担は軽減されていると思う
  • 動脈硬化性変化の[S0:正常値、S1:網膜の動脈が勢いを増しているように見える]については、確実に所見が取れている
  • 小児患者さんのご家族から、診療の質に対する満足の声と感謝の言葉をいただいた

寄せられたご意見

  • パンオプティックで見え易い患者さんがいる一方、高齢の患者さんの中には従来品の方が使い易い患者さんもいる
  • 更に使い易い製品の開発をして欲しい(もっと広い視野を、電源のON/OFFが一目で判るように、充電時の不安定さの解消、画像取り込み機能等)

ウェルチ・アレン検眼鏡 パンオプティック

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